5Gが主流になりつつある現代ですが、さらにその次の通信規格「6G」の存在をご存じでしょうか?6Gは2030年までに完了すると言われており、さらなる高速化を実現するとして期待されています。今回は6Gの概要や6Gで実現できることについて紹介します。
通信規格の発展
そもそも、これまで通信規格はどのような発展を遂げてきたのでしょうか?1Gから5Gまでの歴史を振り返ってみます。4Gでは、高機能なスマートフォンに対応するためにもさらなる高速化と大容量データの通信を実現しています。現在の主流となってきているのが5Gです。4Gの約10倍高速と言われており、遅延も少なくなりました。さらに、家電などの全てのモノをインターネットと接続する「IoT(Internet of Things)」の実現にも大きな役割を担っています。
エンタメ関連での活用も見据えられており、スマホ業界にオンラインカジノが新規参入の盛り上がりも予想されます。オンラインカジノはネットワーク環境があれば始めることができ、容量が必要となるカジノゲームも6Gでより快適にオンライン上で楽しめます。そして、スピードが重要となるオンラインゲームもよりスムーズに遅延なくゲームが楽しめるようになります。仲間と協力できるオンラインプレイや、細かい動作が求められるゲームなどでも遅延なくプレイができます。
さらに、高速かつ大容量データ通信が求められるバーチャル空間のメタバースでの活用も期待されます。リモートワークでも、バーチャルオフィスで実際に同じ職場で働いているかのような体験が可能となります。
5Gより約10倍高速になった6Gとは?
それでは、6Gはどのような通信規格なのでしょうか?6Gとは「第6世代移動通信システム」のことであり、「Beyond 5G」とも呼ばれ、2030年の実用化を目指して現在開発が進められています。通信速度は最大100Gbpsを超えるため、4Gの約100倍、5Gの約10倍を実現します。そして、通信の課題である遅延も極限まで減らします。さらに通信の信頼度を99.99999%と非常に厳格な通信品質の基準を設けているため、通信障害が起こりづらくなります。そのため、6Gが身近になればこれまで以上に安定した高速通信がさまざまな場所でできるようになります。
また、通信範囲を広げる超カバレッジ拡張を目指します。これまで海の上や空、宇宙など電波が届かなかった場所まで広げることで、いつどこにいても通信を可能にし、これまで通信にアクセスができなかった人々の可能性を広げます。さらに、持続可能な社会のために消費電力を低くし、コストも低減することを目指しています。
このように、スピードや遅延だけでなく通信範囲、信頼性、カバレッジなどさまざまな観点で進化するのが6Gとなっています。
6Gで実現できることは?さまざまな分野で期待されること
6Gの実現によりさまざまな分野での発展が期待されています。社会課題解決としての医療や教育分野での活用もその一つです。遅延が少なくなり通信障害が起きづらくなるため、遠隔診療や授業なども行うことができ、複数の場所で繋いで遠隔手術などミッションクリティカルな分野でも活用の可能性があります。
通信の高速化や低遅延などを実現し、さまざまな社会課題解決に繋がったり、新しい働き方や暮らし方にも影響を与える6G。まだ開発段階ですが、6Gによって変わる未来を見据えつつ、ぜひ今後の6Gの動向に注目してみてください。